「うちの子、全然食べない!」少食に悩むママやパパへ

子どもがごはんを少ししか食べないと、「栄養は足りているのかな?」と心配になったり、せっかく作ったごはんの残りを見て悲しい気持ちになったりしますよね。私も子どもの「少食」に悩み、あれこれ学び試行錯誤してきました。今回は、私が子どもにしてきた対応とともに、悩んでいるママやパパへ伝えたいことをまとめました。

まわりの子と比べて全然食べない!

うちの息子は、離乳食の時も、幼児食になっても食事量が少ない子でした。私は元保育士ということもあり、各年齢の食事量を把握して、平均的な量を出していましたが、完食することはまずなく、数口しか食べない時も。
どうにかしたいと思い、食に関する絵本を読んだり、料理のお手伝いをさせたり、野菜の収穫体験に出かけたり。また、友達と一緒に大人数で楽しく食事したり、人形を使って「一緒に食べよう」と誘ってみたりといった「食育」を心がけ、食に対する意欲が湧くように心がけていたのですが、やはりまわりと比べて食べる量は少ないと感じていました。

少食のわが子への対応は

少しでも食事量が増え、栄養不足にならないようにと、特に以下の点を意識して過ごしていました。

お菓子を食べ過ぎない

もともと少食なのにお菓子をたっぷり食べてしまうと、さらにごはんを食べる量が減ってしまいます。甘いものや脂っこいお菓子だと、お腹がいっぱいでもついつまんでしまうことがあるので、食べ過ぎないように気をつけていました。
友達とお菓子を持ち寄って一緒に食べる時は、いつもより量が多くなりがち。そこで、子どもと相談して、その場で食べるお菓子を選び、残ったお菓子は持ち帰るようにして、その場で全部を食べないようにする工夫をしていました。

運動不足にならないように

活発に遊べなかった日はいつも以上に食欲がなくなるので、できるだけ体を動かす時間を作るようにしました。とはいえ、子どもはランニングや縄跳びなど、規則的に動くものは、すぐに飽きてしまいます。そこで遊びの延長で動けるように、鬼ごっこや木登り、砂遊びなど楽しみながら身体を充分に動かせる時間をとるようにしていました。
意外にも激しく動いていないごっこ遊びや虫探しなど、頭をフル回転させて工夫してする遊びも、お腹が減るように感じました。

食事の内容や食べる順番

少食な子は、たくさんのメニューを食べる前にお腹いっぱいになってしまうことが多いと感じたので、なるべく少ないメニューにタンパク質、ビタミン、炭水化物をバランスよく入れるように心がけました。

【メニューの例】
・野菜、海藻、豆腐やお肉の入ったみそ汁と白米
・刻んだ野菜と卵やしらすの入ったチャーハン

また、飲み物はなるべく食事の最後に飲むようにすること。先にコップ1杯の水分をとってしまうとお腹がいっぱいになってしまうためです。

おやつを栄養価の高いものに

食事だけでいろいろな食材が食べられないのであれば、おやつの時に栄養を補うのもいいと思います。
フルーツや豆類、芋類、小魚やチーズ、卵をたっぷり使ったプリンなど手軽に食べられて栄養がとれるものを出すようにしたり、おにぎりやサンドイッチ、ホットケーキ、ラスクなどカロリーが補えるおやつを取り入れていました。

嫌いなものはひとかけら

小さなころは、たくさんの食材を食べ、親しみをもつことで味覚が広がり、好き嫌いがなくなると言われています。でも、少食の子に嫌いなものを食べさせようとすると、さらに食べる意欲をなくしてしまいます。
そのためわが家では、嫌いなものはひと口よりもさらに少なく、“ひとかけら”だけにしていました。「どんな味がするか試してみてね」「ママはこの味好きだから、あなたも大人になったら好きになるかもね」と伝えて与えていました。

大切なのはその子にとって栄養が足りているか

少食でも、病気もせず順調に大きくなり、運動も遊びも元気いっぱいに楽しむ息子に教えられたのは、食事の量より、質やバランスが大切ということ。検診や育児書、園からのお便りで示されるような量は食べなくても、本人にとって栄養が足りていればそれでいいのではと思うようになりました。

本人の食欲や体調、普段の様子と相談することが大切

小4になった息子は、今でも朝ごはんは数口しか食べられません。昼食と夕飯はしっかり食べるようになったのですが、朝食だけはどうしても進まないのです。そのことを専門家に相談する機会があったのですが、「人によって一日2食が体に合っていることもあります。子どもの様子と向き合ってみてください」とアドバイスを受けました。
確かに息子の場合は、朝食を数口しか食べなくても給食までにバテてしまうことはなく、朝食を食べ過ぎてしまう方が気持ち悪くなってしまうのだそう。
学校からのお手紙で、繰り返し「朝食をきちんととりましょう」と案内が来ると、不安になって「もっと食べていきなさい!」と声をかけてしまうことがあったのですが、専門家のその言葉にとても救われました。“本人の食欲や体調、普段の様子と相談することが大切”と心に留めているので、今は親子ともに穏やかに朝食の時間を過ごせています。

「少食」に悩むママやパパへ

食べる量や必要な栄養は、年齢に応じた目安があるので、それに満たないと不安になってしまいますよね。でも大切なのは、その子に合っているかどうかだと思います。今回紹介したことも、あくまでうちの子の一例で、一人ひとりに合った量や食べ方があっていいのではないでしょうか。

幼稚園によっては、全員同じ量の給食が配られ、完食できた子はご褒美シールをもらえる園もありますね。食べる意欲をもたせる意味ではいいかもしれませんが、食べる量は努力して増やすものではないはずです。全員が同じ量を食べられるわけではなく、ペロリと完食する子もいれば、どんなにがんばっても食べきれない子もいる中で、「全部食べられる子はえらい」というのは疑問に感じるところです。
目安に振り回されて、ため息ばかりの食卓になってしまうのはとても残念なこと。目の前の子どもと向き合って、その子に合った量を把握していけるといいですね。食事は心の栄養もチャージする場。楽しい時間にしていきたいですね。

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