失敗を責めてない?責める親が奪っている子どもの能力とは

子どもが何か失敗をした時、「こうしなきゃダメじゃない!」「だから言ったのに!」などと責めていませんか? 今回は私が子育てアドバイザーとして学んだことから、子どもの失敗を責めることとで奪っている能力、失敗した時にどんな声かけをすることが大切なのかをお伝えします。

子どもの失敗を責めていませんか?

こぼす、壊す、汚す、忘れ物をする、ケガをする、うまくできなくて泣く、怒る…など子どもは日々いろいろなことをしますよね。子どもに「上手にできるようになってほしい!」「物事をスムーズに進めてほしい」という思いから、失敗した時につい強い口調で責めてしまうことはありませんか? また親が何度も注意したのにもかかわらず、言う事を聞かずに失敗したときにイラっとして、その感情を子どもにストレートにぶつけてしまっていませんか。
その気持ち、よ~くわかります。けれど、子どもの失敗を責めることで奪ってしまう能力があるということを心に留めておいてほしいと思います。

失敗を責めることで奪われる「挑戦する意欲」

子どもの失敗を責めることで奪ってしまうのは、「挑戦する意欲」です。なにかうまく行かないことがあった時に叱責されることが続くと、失敗することが悪いことや怖いこと、恥ずかしいこととして認識され、失敗を恐れて新しいことに挑戦できなくなってしまいます。
挑戦できる子は決まって、「失敗しても大丈夫!」「何とかなる!」「何度もやればきっとできる!」という前向きなイメージをもっています。失敗に対して悪いイメージをもたせないよう、子どもの失敗を責めないようにしていきたいですね。

失敗を責めない声かけ、どうすればいい?

事実を伝える、できる範囲で責任を取らせる

失敗しても責めない、叱らないというのは、無責任な子に育ってしまうのではと心配になるかもしれません。でも、子どもにとって失敗自体が悲しいことなので、親があえて叱らなくてもわざと同じことをしたいと思う子はまずいません。叱らない代わりに、親やまわりが困っている事実を伝えること、できる範囲で責任を取らせることが大切だと思います。

例えば、水たまりに入って靴を泥だらけにしてしまった子には、「靴、汚しちゃったね。これだと明日履けないね。でも洗えば大丈夫だから洗おうか」と言って、家に帰ったらできるかぎり自分で洗わせます。きっとこの子は、次に水たまりを見かけたら、靴を洗う手間をかけてでも入りたいか…と遊びたい気持ちと靴を洗う手間を天秤にかけて、自分はどうしたいのか考えるはずです。

失敗を前向きに捉える、失敗を次に生かす声かけ

挑戦できる子に育てるために、親としてしてあげたいのは、失敗を前向きに捉える声かけです。ひとつは、その失敗のプラスの面に気づかせること。もうひとつは失敗を次に生かせるよう一緒に考えることです。

先ほどの水たまりの例では、プラスの面に気づく声かけとして「靴は汚れちゃったけど、お水が跳ねる音を楽しめたね」「泥って気持ちいいよね」などが考えられます。
また、次に生かせる声かけとして「せっかく楽しい遊びを見つけたから、次は長靴でやれば困らないね」「今度は着替えを用意して泥遊びをしてみようか」などと声かけするといいと思います。

もうひとつ例を挙げます。子どもが料理のお手伝いでニンジンを切っているとします。でも夢中になるうちに小さく切り過ぎてしまいました。そんな時は、「いつもより小さいけど、その分早く煮えるね」「次はこの2個分の大きさで切ればいいね」「次は最初に縦に切って太さを揃えてみるといいかも」などと話します。

このように失敗の悪いイメージを良いイメージに変え、次へのステップアップにつながっていることを意識させるとよいでしょう。

「挑戦する意欲」を育み子どもの可能性を伸ばそう

大人も子どもも失敗は成功のもと! 今まで子どもの失敗を叱ってしまっていたとしても、今日から少し意識して声かけを変えてみてくださいね。どんな親であっても、余裕がない時は、つい子どもの失敗を責めてしまうこともあるかもしれません。そんな時は後からでも時間のある時に、「あの時は言い過ぎちゃったけど、いい面もあったね」とゆっくり振り返ってみるといいと思います。
「挑戦する意欲」があると、自分からいろいろなことにチャレンジし、自然と能力も伸びていきます。どんどん広がっていく子どもの可能性を楽しみに子育てしていきたいですね。

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