そんなんじゃ小学生になれないよ!不安な親がつい言いがちなNGワード

もうすぐ卒園を迎える年長の子どもたち。小学校入学を楽しみにしていますか?
子どもが不安そうにしている場合、もしかしたら親からのプレッシャーが原因かもしれません。
今回は、元保育士の私がこの時期の年長さんを見ていて感じたこと、親が気をつけたいことについてお伝えします。

「そんなんじゃ小学生になれないよ」と脅していませんか?

この時期、多くの親が子どもにかけてしまいがちなのは、「そんなんじゃ小学生になれないよ」という言葉。
子どもが落ちつきがない時、時間を守らない時、片づけをしない時など…ついつい出てしまう言葉ですよね。

小学生になると子どもだけで行動することが増えるので、いろいろなことをきちんと身につけてほしいのが親心。
そのため、子どもを叱ったり、注意をする場面が多くなってしまうのですが、その言葉でプレッシャーを与えてしまっては逆効果です。
「〇〇だと△△になっちゃうよ」という脅しの言葉を言うのではなく、具体的に「こうするといいよ」とアドバイスすることを心がけましょう。
そして、できた時には「すごい!これなら小学校に行っても安心だね」とほめることが大切です。
「もうすぐ小学生」ということは子ども自身がよくわかっているので、具体的なアドバイスを丁寧に伝えていけば身につきやすく、自信に繋がります。

学習系の習い事や家庭学習をつめこんでいませんか?

小学校の授業は45分間。「うちの子、そんなに長く座っていられない」と心配になり、学習系の習い事を始めたり、家庭学習を始めることも多いのではないでしょうか?
子どもがやる気があって取り組んでいるのならいいのですが、親が焦って、無理にやらせてしまっている場合もあるようです。

家で45分間座っていられなくても大丈夫。その理由は幼稚園や保育園でも、卒園に向けて話を聞く態度を意識した活動を取り入れているからです。
また、小学校では初めのうちは子どもの集中力が続くよう配慮して授業を進めてくれます。園での活動に問題なく取り組めているのであれば、順調に小学校での授業に慣れていけるはずです。

息子の小学校では、入学後、小学校での生活ルールに慣れるまで、自己紹介や学校探検、歌やゲームなど楽しいことが盛りだくさんでした。
幼稚園と同じように遊びの要素を取り入れつつ、ルールを学んでいったので、スムーズに学校生活やタイムスケジュールになじんでいきました。
入学後、放課後の家庭学習の時間の目安は「学年×10分」と指導があり、家庭ではそれだけの時間集中できれば充分なようです。

大切なのは、これまでの成長を認めて伝えること

この時期に親が目を向けてほしいのは、心配なことよりも、これまでの成長です。
親と離れて過ごすこと、着替えや挨拶、友達とのやりとり、運動面や工作、歌や合奏など、入園前にできていなかったことも園生活でたくさんの成長があったと思います。
そのことを思い出して、子どもに伝えてあげてほしいと思います。そうすると、小学校でもいろいろなことに挑戦してみようと、前向きな気持ちになれるはずです。

また小学校に入ると、遊びの時間=やりたいことをする時間は減ってしまうので、今の時期にめいっぱい遊んでほしいと思います。
遊んでばかりいると落ち着きがない子になってしまうと思われがちですが、子どもはずっと同じことをやり続けることはなく、満足するから次に進めます。
小学校に入ると遊ぶ友達が変わり、幼児期に夢中になっていたごっこ遊びなどをできなくなってしまうこともあります。
また、夢中になれるやりたい遊びの中だからこそ、学習として学ぶ以上に、数や言葉の概念を身につけることができます。
ままごとで食べ物を分けたり、ゲームで点数を数えて競い合ったり、好きな絵本を読むことも、友達とケンカをして相手の気持ちを考えることも立派な学び。
遊びを通して、経験や学びの幅を広げていくことも、小学校の授業についていけるようになるために大切なことだと思います。
子どもが「いっぱい遊んだ!」と感じられるくらいに、その時にしかできない遊びをさせてあげられるといいですね。

親子ともに笑顔で入学式を迎えよう

私の息子は、もうすぐ小学1年生を修了します。息子を見ていて、小学校で初めて体験することも、ちょっぴり苦手なことも、前向きな気持ちさえあれば、子ども自身がなんとか乗り越えていくことを実感しています。
子どもが前向きな気持ちになるには、親が心配しすぎず笑顔でいることがなにより大切。子どもの成長をたくさん見つけて、たくさんほめて、残りの期間を楽しんでください。
そして親子そろって笑顔で入学式を迎えてほしいと思います。

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