元保育士直伝!家遊びをもっと楽しくする方法は…〇〇をもつだけ
梅雨の時期は外に出られず、運動不足になりがちですね。この時期は園でも室内でできる「運動あそび」を多く取り入れ、子ども達が運動不足にならないよう配慮しています。
今回は私が保育士時代に園で実践していた「運動あそび」を、自宅でできるようアレンジしてご紹介します。幼児~小学校低学年まで楽しめます。ぜひ親子でやってみてくださいね!
保育士が毎日子どもと遊ぶことを楽しめる理由
「長時間子どもと遊ぶと大人のほうが飽きてしまう」というパパやママも多いのではないでしょうか? 「保育士は毎日楽しく子どもと遊んでいてすごい…」と思っている人もいるかもしれませんね。
保育士が子どもと毎日遊べるのは、人一倍忍耐力があるから!…ではありません。
その理由は、遊びの中に「ねらい」をもっているから。「ねらい」とは、その活動からどんな成長につなげるかという目標です。
「ねらい」があると、「この遊びがこんな成長に繋がっている!」「次はこうしてみたらこんなことも気づくかも!」と考えながら遊びます。そうすると、遊びが「ただ楽しむもの」というだけでなく、意味のあるものと認識できます。
そして、子どもの成長を意識した、大人目線での楽しさも感じられます。
そのため、保育士は子どもとの「遊び」に対してやりがいを感じていて、いつも意欲的に取り組めるのです。
そこで今回は、遊び方だけでなく、その遊びの「ねらい」も合わせてお伝えします。
ぜひパパやママにも「ねらい」を意識してお家遊びに取り組んでみて欲しいと思います。
「手押し車」で家中散歩!体幹トレーニングにも◎

ねらい
・腕の力を鍛える
・体幹を鍛える
・きょうだいや親と協力する楽しさを味わう
・目標達成する喜びを知る
親子で「手押し車」をしてみましょう。手押し車は、ひとりが床に手をつき、もうひとりがその人の足を持つ動作です。
「まずは10秒キープ」「10歩進んでみよう!」「次は部屋の端まで進んでみよう!」「次は隣の部屋まで行ってみよう!」というように、少しずつレベルアップを目指します。
この動きは、どのスポーツをするのにも基礎となる「体幹トレーニング」にもぴったり。
きょうだいがいる場合は子ども同士で順番に足を持ったり、2人がかりで親の足を持ち上げたりするのもいいですね。わが家では、家全体をまわれたら、「アイスのご褒美」をプレゼントして楽しんでいます。
「なりきり動物クイズ」で普段はしない動きをしよう

ねらい
・身体を思い通りに動かす
・発想力を豊かにする
・全身を動かす
・動物について詳しく知る
次に紹介するのは、全身を使って動物の動作をマネする「動物なりきりクイズ」です。
出題者は、自分の頭の中でお題にする動物を決め、声を出さずに動きだけで表現します。その動きを見てなんの動物か当てていくというクイズです。
ウサギやカンガルー・ニワトリは比較的わかりやすいのですが、牛・馬・キリンなど4本足の動物の違いを動きだけ表現するのは意外と難しいと思いませんか?
動き方は自由ですが、うちの子どもたちの動きを参考までにお伝えします。
牛なら四つん這いで首を下に向け、草を食べる動作をします。馬なら四つん這いから勢いよく立ち上がりギャロップの動きをしたり…。なんとキリンはブリッジをして人とは逆の足の関節を表現、さらに片手をあげて首を表現するのでグラグラして、大笑い!
普段ならすることのない動きをして、たくさん身体を動かせますよ。
発想力が鍛えられますし、時には「答えはタコ!」と言われ、「えー!海の中の生き物もありなの~!?」となることも。遊んでいるうちに自然と動物に関する知識や関心も育っていきます。動物図鑑や動物がたくさん登場する絵本を見ながら遊ぶのも◎。
年少さん以下には簡単アレンジ♪
年少さん以下の子には、自分でお題を考えるのは難しいかもしれませんね。
そんな時は、まず親が「ウサギになってみよう!」と言って動作のお手本を見せるといいですよ。
ソファのまわりを一周したら、「次はひよこになってみよう!」など、一通り一緒にいろいろな動物になりきっていきます。それから、「じゃあ問題を出してみようか」とステップアップしていくとスムーズです。
「宝探しゲーム」で家中動きまわる!集中力UP!

ねらい
・登る、しゃがむ、背伸びする、腹ばいになるなどの動きをする
・注意力、集中力アップ
・相手の動きを予測する力を伸ばす
宝物として、ぬいぐるみやブロックなどを5つほど用意してそれを探し出す「宝探しゲーム」。
子どもに目を閉じてもらい、親が家の中のあちこちに宝物を隠します。すべて隠し終わったら合図をして子どもが探します。
隠す場所は引き出しの中、本棚の上、ソファの下、テレビの裏など!
子どもが台に登ったり腹ばいになったりしなければ見つけられない場所に隠すことで、さまざまな動きを促します。
目をつぶっている間は、「今どこに隠しているんだろう…」と耳を澄ませて集中します。探す時も集中力、注意力が必要です。
いつまでも宝物が見つからないと「わからない!」と子どもが怒ってしまうこともあるので、少し見えるように隠すのがポイント。ヒントを出すのもおすすめです。
慣れてきたら子どもが隠す役をしてもいいですね。でも子どもが隠すと、隠した場所を忘れて見つからない場合も…。後日、とんでもない場所から宝物が出てきてびっくりしたこともありました(笑)。それも含めて楽しい遊びになっています。
「ねらい」を意識して親のモチベーションも上げる!
楽しく遊びながら、身体を動かせる遊びを3つを紹介しました。
「子ども目線になって一緒に楽しむ」というだけでは、大人にとっては少し物足りない遊びでも「ねらい」を意識すれば、親のモチベーションアップになると思います。親子遊びの時間が、子どもの成長につながると思うとうれしいですよね。
どれも特別な準備はいらない簡単な遊びばかりなので、気楽にできますよ。ぜひ、子どもの成長を楽しみながら遊んでみてくださいね。