毎朝「幼稚園行きたくない」と泣き叫ぶ娘、どう対応したらいい?
毎日家でパパ・ママともに子どもとスキンシップとり、たくさん笑いあっているのですが、毎朝「幼稚園、ママがいないから行きたくない!」と泣き叫び、先生に抱きかかえられながら登園しています。このような場合はどんな声かけをすればいいですか?
以前公開した記事にこのようなコメントを頂きました。
家で子どもとの時間をたっぷりとっているのにも関わらず、毎朝「ママがいないからイヤ」と泣かれてしまったら、これ以上どうしたらいいの…と困ってしまいますよね。
今回は元幼稚園教諭の立場から、考えられる理由と対応について考えてみました。

※この記事は2020年あんふぁんWebに掲載されていたものです。
園でイヤなことがないか確認する
子どもは、自分の気持ちを上手に言葉で表すことができません。
「ママがいないからイヤ」と言っていても、もしかしたら園でなにかイヤなことがあり、「助けてくれるママがいないからイヤ」と言っている場合もあります。
幼稚園は集団生活の場なので、ママといる時のように細やかに自分の欲求に気づいて対応してもらえない場面もでてきます。
この時期、運動会や発表会の練習に疲れてしまっている子も。
また友達関係、ある遊びが苦手、給食が苦手など、つまずいていることはないか確認してみるといいと思います。
でも、子どもから具体的な話を聞き出すのはなかなか難しいですね。
ゆったりした時間に雑談をしながら聞いてみる
遊んでいるときやごはんを食べているときに、「幼稚園で何かいやなことある?」と聞いても、子どもは目の前のことしか話せないので、園でのことに思いをはせられず、「わからない」「知らない」という返答になりがち。
そこで、お風呂の時間や寝かしつけの時間など、ゆったりしている時に何気なく雑談をしながら聞いてみるのがおすすめです。
目の前にやらなければいけないことがない状態であれば、断片的にでも、園での楽しかったこと、悲しかったことを思い出して話してくれるはずです。
理由は大人にとってはささいなことかも
私の身近でもこのようなことがありました。
ある男の子が「ママがいないから、幼稚園に行きたくない」と言うようになりました。
数日かけて少しずつ、ママが理由を聞きだすと、外遊びの時間に上級生に先におもちゃを使われてしまい、「かして」が言い出せないため、その時間を苦痛に感じていたのだそう。
そこで、そのことを先生に相談したところ、翌日先生が付き添って「かして」を言うことができました。
たったそれだけのことですが、その子にとってはすごく勇気がいることで、そしてそのおもちゃで遊ぶことは「園に行く理由」と言えるほど重要だったのです。
それから数日後に、自分で「かして」と言えるようになると、嫌がらずに登園できるようになったそうです。
大人からすると小さなことでも、子どもにとっては大きなできごとなんですね。
幼稚園にいる間、ママがなにをしているか教える
子どもは「自分がいない間にママがすごく楽しい事をしているかも」と思っている場合もあります。
下の子がいる場合は、その子がママと二人きりになるのが許せないと思っていることも。
そんなときは、「ママは、お掃除して、お洗濯して、お料理が終わったら迎えに行くよ!」「ママもお仕事頑張るよ!」とママも忙しくしていることを話したり「ママも寂しいけど頑張るね」と伝えたりすることで納得するかもしれません
わが娘の場合はまさかのコレで納得
うちの娘も登園時に「ママと離れたくない」と泣いていた時期がありました。
しかし、最近は、娘が幼稚園に行っている時間、「ママはトラちゃん(娘のお気に入りのぬいぐるみ)のお世話で忙しい」ということで納得。
最初はパソコンに向かって仕事をしていると伝えていたのですが、それでは娘が理解できなかったため、トラちゃんの力を借りることにしたのです。
時々「今日はなにしてた?」と聞かれるので「今日はトラちゃんの散歩に行って、ブランコに乗せてあげたよ」などと答えています。
本当にやっていたら不審者ですが…(笑)。娘は「ママ、ありがとね」とにっこりします。
「本当は一緒にいたいけど、離れている時間もお互い頑張ろうね!」というママの想いと状況が伝わればよいのだと思います。
ママの気をひいて困らせたいだけの場合は受け止めて
幼稚園で頑張るために、朝のうちにママに甘えたい!と思っている場合も。
忙しい朝はゆっくりかまってもらうことができないため、泣いてその時間を確保しているのかもしれません。
ママは大変ですが、気が済むまで受け止めてあげていいと思います。
声をかけるなら「そっか、ママといたいんだね」と共感してあげるだけで大丈夫。
おうちで親と充分なかかわりのある子は心が強いです。先生に抱きかかえられて大泣きで登園しても、ママと離れたらけろっとして笑顔で遊んでいることがほとんど。
また、子どもがグズグズしがちな時は、何かを乗り越え成長しようとしていることも多いと感じます。
朝の大泣きが懐かしく、そして愛おしく感じる時は必ずくるので、心配しすぎず乗り越えてくださいね。


