人前で子どもをほめることはメリットだらけ!やる気を引き出すコツ
わが子を他人にほめられた時、つい謙遜してしまうことはありませんか? 今回は、チャイルドコーチングアドバイザーとして、人前で子どもをほめるメリットについてお伝えします。人前でわが子を叱ることはできるのに、なかなか褒められないママやパパ、必見です。
親の言葉で自分のイメージをもつ
突然ですが、みなさんの得意なことはなんですか? 「〇〇が得意」「〇〇が苦手」など今までの経験から人と比べたり、点数をつけられたりして、自分の得意不得意のイメージができていますよね。小学校に入る前くらいから自分と他人の違いがわかってきて、小学校高学年くらいから、その違いをさまざまな視点で考えられるようになると言われています。
しかし、小さな子どもは、周囲の人と比べて客観的に自分を評価しているわけではありません。「自分でできた!」という達成感や、まわりの人にかけられた言葉で自信をつけていきます。特に身近な存在である親に言われた言葉の影響は大きいです。自信ややる気を育むためにも、子どもには普段から、前向きな言葉をたくさんかけてあげたいですね。
人前で子どもをほめるメリット
大人の会話を子どもはよく聞いている
気をつけたいのは、ママ友との会話や、親戚や友人の集まりなど、子どもがいる前で他人と会話する時。わが子がほめられると、つい「そんなことないですよ」「まだまだ下手で…」「〇〇ちゃん(相手の子ども)の方がずっと上手」など謙遜してしまうことはないでしょうか。そのとき、子どもは遊んでいて聞いていないように見えても、自分のことを話していると気づくと耳を大きくして聞いていることが多いのです。大人同士の謙遜の会話を繰り返し聞いているうちに、「私はちゃんとできていないんだな」「〇〇ちゃんよりもできないんだ」と感じ、「やりたくないこと」が増えていってしまいます。
子どものよいところを声に出すと
人前でも謙遜せず、子どもをほめるといいことがたくさんあります。
ひとつ目は間接的に耳に入ることで、子どもに伝わりやすくなること。直接ほめると、照れたりおだてられていると感じる子もいますよね。でも大人同士の会話から自分をほめる言葉が聞こえてきたら、素直に聞き入れられます。
ふたつ目は、思っているだけでなく言葉に出してほめることで、親自身がその子のいいところを再認識できること。「そうそう、この子にはこんなにいいところがあるから、ちょっとくらい苦手ことがあっても大丈夫」と安心できて、他のことへのイライラが減ってくることもあります。
親が余裕をもって見守れたら、子どもは委縮せずにいろいろなことにチャレンジできます。やりたいことに一生懸命になっていたらいつの間にか苦手なこともできるようになっていた…ということはよくあるもの。できないことを親が何回も注意してできるようになるより、やりたいことに夢中で取り組んでいてできるようになる方が、親も子も楽しく前向きに過ごせますよね。
人前で子どもをほめるコツは?
言い回しに気をつける
とはいえ、人前でわが子をほめるのは意外と難しいと思います。「甘やかし」や「自慢」と取られてしまわないか心配になることもあるかもしれません。特に、年齢の近い子どもをもつママ友との会話は気を遣うのではないでしょうか。
「うちの子は〇〇がもうできるんだ」「すごいでしょ」というような言い方だと印象が悪いかもしれません。相手の子と比較せず、「こんな練習をして〇〇ができるようになった」「今〇〇を頑張っているんだ」という言い方であれば、相手も参考になる情報として受け止め、角がたたないはず。あわせて、相手の子どものよいところも積極的に見つけて声に出すようにすると、お互いを認め合えますね。
わが子の成長を一緒に喜んでくれる相手の前で
夫婦での情報共有の時、祖父母や親せきとの電話、親しい友人との会話、幼稚園や保育園の先生への報告など、同じ目線で子どもの成長を喜んでくれる相手の前でなら遠慮はいりません。「こんなことを頑張っていた」「こんなことができた」「人にやさしくできた」「かわいい場面があった」など、ママやパパの「嬉しい!」「スゴイ!」「幸せ」という気持ちを込めて思いっきりほめてみてください。
それが聞こえてきた子どもはニッコリ。ママやパパが、「自分の頑張りを見てくれている」「自分は大切にされている」と実感でき、自己肯定感が上がります。子どものよいところを声に出した親も、改めてわが子を肯定することができます。まわりの人に子どものいいところを話す習慣ができると、自信をもって穏やかな気持ちで子育てができますよ。